所長ブログ『シロとクロ』

高年齢者継続雇用

2014/11/03

DSC03660平成26年度現在、団塊世代の先頭集団は67歳で、日本は定年後再雇用された方々が大量退職しているまっただ中にあります。
私は本業の社会保険労務士の傍ら、高齢・障害・求職者雇用支援機構のアドバイザーとして企業を訪問し、定年を延長の上高齢者を継続雇用してもらうようにお願いして回っています。
そうした中、平成26年10月6日、高齢・障害・求職者雇用支援機構が主催する高年齢者雇用開発フォーラムに参加してきました。その時に、中央大学大学院戦略経営研究科佐藤博樹教授の講演された内容が、アドバイザーとしてチェックすべきポイントを的確に指摘されていましたので、整理した内容を伝えたいと思います。

○社員に、意欲的に生き生きと意欲的に仕事に取り組んでもらうために、会社が高齢社員のスキルを考えて、適していると思われる仕事を提示する前に、社員が納得するために社内にどのような仕事があるのか知ることができる仕組みが必要。
○高齢期の給与の仕組みの変化の納得性をどのように確保していくか、社員にうまく説明できているか、賃金制度の仕組みを変えることについて合理性があること。
○経済学者の説明によると、社員の会社への貢献度と会社の払う給与はバランスしていないが、大学卒業後入社して22歳から60歳まで長期で見ると定年の時点で決済は済んでいる。そうだとすると60歳以降は下がるのではなくて、その時々の短期の貢献に対する報酬であるというのが一つの説明になるが、60歳になってから給与が変わらない仕組みにすると社員は納得しない。その制度で意欲的に働けるかどうか。賃金に反映されなければどこで評価するか。表彰制度など評価する仕組みを整理することが、社員が意欲的に働ける要件になるのではないか。
○定年延長等によって職業キャリアが長くなれば、一般的に企業の寿命は短くなりがち。同じ事業を続けている企業は存続できない。例えば自動車のエンジンはガソリンからモーターになり、その内水素になる。あと10年経つと極端な言い方をすればガソリンエンジンはなくなってしまうかも知れない。
○介護の課題で、仕事とうまく両立できなくて離職する社員が多い。親の介護に直面しても仕事を続けられる仕組みが必要。75歳を過ぎると、要介護、要支援が14%くらい。仕事と子育ての両立支援と、仕事と介護の両立支援はちがう。介護は突然やってくるため、事前に情報提供することが難しい。40歳代後半から介護に直面する社員がでてくるため、社員が40歳から介護保険料を引かれる時点で介護保険の知識を伝える。介護と地震は一緒で必ず直面する時がくる。介護に直面したら、一人で抱え込まず会社に相談し、いろんなサービスを利用すること。
○仕事と介護を両立している社員で、趣味や社会貢献活動などで仕事以外に自分の居場所がある人はストレスが低い。社員に生き生きと働いてもらうためには、それぞれの状況に応じて会社に貢献できるような仕組みを提供することが会社として必要。